高齢者になるといろいろな持病があり複数科を受診することになります。
その科ごとに薬を出せば合計ではかなりの数になり多剤服用ということになります。
ここでシミュレーションしてみましょう。
80歳男性で高血圧、糖尿病、腰痛症があるとします。
この人が病院を受診するとどういうことになるでしょう。
高血圧で1~2種類、糖尿病で1~2種類、腰痛症で骨の薬が1種類、痛み止めが1種類、それに関連して胃薬が1~2種類、合計すると5~8種類となります。
それにコレステロール、眠剤が加わるとあっという間に10種類以上となります。
こうなるとどんな副作用が出るか予測不能です。
それによる医原病が出ると更に薬が増え悪循環に陥ってしまいます。
これを防ぐにはどうしたら良いでしょう。
高齢者になると足腰が弱ってくるためまずその強化が必要となってきます。
それには毎日30分歩くことです。
これにより足腰は各段に強化されます。
下腿筋が収縮することにより血液の循環がよくなり心臓の負担が減り、血圧も下がり血糖も下がります。
足腰の筋力が強くなることにより腰痛も軽減します。
次に胃腸の強化です。これには漢方薬の補中益気湯が最適です。
疲労を回復し、食欲が増し、内臓下垂を予防します。
胃腸が丈夫になると便秘しなくなり腸管の血流も改善され、その結果として脳循環もよくなり不眠症もなくなります。
認知症の予防にもなるでしょう。
歩くこと、漢方薬を飲んで胃腸を丈夫にすることが多剤服用を防ぎ、寝たきり防止、認知症の予防につながると考えています。
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