今回は老化と漢方についてお話します。
人間はオギャーと生まれた瞬間から老化が始まります。
そして永い旅路の果てに死を迎えることになります。
生きとし生けるものの普遍の法則と言えます。
漢方的にみた老化
漢方的には成長、老化を司るのは腎と言うことになります。
ここで言う腎とは普段使う腎臓とはかなり違う概念です。
腎には内分泌、成長のエネルギーが蓄えられており老化と伴に
減少していきます。これを腎虚と言います。
腎虚には腎陰虚と腎陽虚の二つの区別があります。
腎陰虚の症状
体の熱感、手のひらや足のうらのほてり、のぼせ、いらいら、不眠、寝汗、口渇、
便が硬い、など
腎陽虚の症状
寒気、手足の冷え、頻尿、夜間の多尿、尿失禁、軟便、など
老化の漢方治療
老化現象は基本的には腎虚ですので腎陰虚と腎陽虚を区別し治療します。
腎陰虚の症状が強ければ六味地黄丸料、
手足の冷えなど腎陽虚の症状が強ければ八味地黄丸を処方します。
それに加え手足のむくみ、夜間の多尿などがあれば牛車腎気丸の適応となります。
永い年月の間に腎虚となりそれに伴いお血も合併していることが多く
その対処も必要となります。
コメント