今回は冷え症と漢方についてお話します。
冷え症で外来を訪れる患者さんはほとんどが女性です。
ある意味女性特有の症状と言えます。
冷え症の原因
ありふれた症状のわりには原因が定かではありません。
女性ホルモン説、自律神経失調説などいろいろありますが不明です。
ただ病態的には毛細血管の循環不全と考えられます。
この原因として私は食事或いは住環境の変化が大きく影響していると考えています。
近年の欧米化に伴い食事の内容も高脂質、高カロリー食となり消化管の負担は増し内臓脂肪の増加をもたらします。
この結果血流分布の不均衡をもたらし末梢の毛細血管の循環不全を招くのです。
一方住環境の変化も大きくエアコンの普及によりどこにいても一定の室温が保たれるようになりそのため人間の体温調節機能が低下しそのことが発汗機能にも影響し毛細血管の血流量低下につながると考えられます。
その影響は手足にもっとも強く現れるのです。
女性は体質的により影響が出やすいと考えられます。
冷え症の漢方薬による治療
冷え症の本態が毛細血管の循環不全ならば漢方的にはお血ということになります。
従って桂枝茯苓丸、加味逍遥散などが適応となります。
内臓に冷えがあれば人参湯なども有効です。
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